大雨の日にトイレや浴室から汚水が溢れ出してきた、という経験をされた方はいないでしょうか。
下水の逆流は突然起こるため、適切な対処法を事前に知っておかないと被害が拡大してしまうことがあります。
逆流した汚水には雑菌や有害物質が含まれており、放置すると建物への損害だけでなく健康面にも影響を及ぼすリスクがあります。
原因と前兆を把握しておくことで、被害が起きる前に手を打てる可能性も高まります。
この記事では、大雨で下水が逆流する理由と前兆から、発生した際の被害・設備別の対処法・予防法まで解説します。
大雨で下水が逆流する理由
大雨が降ると、短時間に大量の雨水が下水管に流れ込み、管が処理できる容量を超えてしまうことがあります。
下水管が満杯の状態になると水の行き場がなくなり、本来の流れとは逆方向に水が押し戻されて屋内の排水口や便器から溢れ出す現象が起きます。
特に古い下水道設備が整備された地域や、勾配が緩やかな地形の住宅では逆流が発生しやすい傾向があります。
逆流の前兆としては、排水口からゴボゴボという空気音がする・便器内の水位が普段より高くなる・複数の水回りで同時に流れが悪くなるといったサインが挙げられます。
こうした前兆に気づいたら、すぐに水の使用を控えて排水口への対策を講じることが被害を最小限に抑えるポイントです。
大雨で下水が逆流した際の被害
次に、大雨で下水が逆流した際に起こりうる被害についてご紹介します。
大雨で下水が逆流した際の被害
・悪臭が残る
・建物や家財への物的損害が発生する
・感染リスクが残る
悪臭が残る
逆流した下水には生活排水や汚物が混ざっているため、室内に強烈な悪臭が広がります。
臭いは床や壁・家具などの素材に染み込みやすく、表面を拭いただけでは完全に取り除くことが難しいのが特徴です。
換気や消臭剤だけで対応しようとしても臭いが残り続けるケースが多く、素材に応じた専門的な消臭処理が必要になることもあります。
逆流直後に十分な換気を行いながら、汚染された箇所を早めに洗浄・除菌することが臭いの長期化を防ぐうえで重要です。
建物や家財への物的損害が発生する
逆流した汚水が床や壁に染み込むと、フローリングや壁材の変形・腐食・カビの発生につながります。
特に木材を使用した床下や壁内部は水分を吸収しやすく、乾燥が不十分だと構造材の腐食が進んで建物全体の耐久性に影響することもあります。
家具や家電製品が浸水した場合は、修理や買い替えが必要になるなど経済的な損失も無視できません。
被害を受けた箇所は早急に乾燥・洗浄・消毒を行い、必要に応じて専門の復旧業者へ相談することが二次被害を防ぐ基本です。
感染リスクが残る
逆流した下水には大腸菌やノロウイルスなどの病原体が含まれている可能性があり、皮膚への接触や口からの摂取によって感染症を引き起こすリスクがあります。
特に小さな子どもや高齢者・免疫力が低下している方がいる家庭では、感染リスクへの対応を優先して行う必要があります。
汚染された箇所を素手で触れることは避け、作業時は必ずゴム手袋とマスクを着用してください。
逆流後の清掃には塩素系の消毒液を使用し、十分な除菌処理を行ってから日常生活を再開することをおすすめします。
【設備別】屋内で下水が逆流した際の対処法
続いては、設備別に屋内で下水が逆流した際の対処法についてご紹介します。
【設備別】屋内で下水が逆流した際の対処法
1.トイレが逆流した場合
2.お風呂が逆流した場合
3.キッチンが逆流した場合
4.洗濯機が逆流した場合
①トイレが逆流した場合
トイレから汚水が逆流してきた場合は、まず便器のレバーを操作しないことが最優先です。
水を流すと下水管に圧力が加わり、さらに多くの汚水が逆流してしまうリスクがあります。
止水栓を閉めて給水を止めたうえで、便器の上にふたをするか、ビニール袋をかぶせて臭気の拡散を防いでください。
逆流が収まってから便器内を塩素系の消毒液でしっかりと拭き取り、周辺の床も除菌処理を行ってください。
②お風呂が逆流した場合
浴室の排水口から下水が逆流している場合は、排水口にふたをするか水のうを置いて逆流口を塞ぐことが最初の対応です。
追い焚きや浴槽への給湯は逆流中に行わないよう注意し、浴室内への汚水の拡散を最小限に抑えてください。
逆流が落ち着いたら浴室全体を塩素系消毒液で洗浄し、排水トラップ内部も取り外して念入りに除菌してください。
浴室はカビが発生しやすい環境のため、乾燥と換気を十分に行ってから通常の使用を再開することをおすすめします。
③キッチンが逆流した場合
キッチンのシンクから下水が逆流している場合は、すぐに水の使用を止め、排水口に栓をして逆流を塞いでください。
食器洗いや調理のために水を使い続けると、排水が下水管に追加され逆流がさらに悪化することがあります。
シンク内に逆流した汚水が広がった場合は、スポンジや布巾を直接触れさせず、使い捨てのペーパーで汚水を取り除いてから消毒してください。
シンクまわりの食器や調理器具が汚染された可能性がある場合は、使用前に必ず洗浄・消毒を行ってください。
④洗濯機が逆流した場合
洗濯機の排水口から逆流が起きている場合は、洗濯機の運転を直ちに止め、排水口への接続ホースを一時的に外して逆流の通り道を断つことが有効です。
外した排水ホースはビニール袋などで口を塞ぎ、汚水が漏れ出さないようにしておいてください。
洗濯機本体の排水口付近に汚水が入り込んだ場合、内部の衛生状態が損なわれるため、使用再開前に専門業者へ点検を依頼することをおすすめします。
逆流が収まってから排水口まわりを除菌し、ホースを元に戻して動作確認を行ってください。
大雨が予報されている際は、前日から排水口の状態を確認しておく習慣を持つとよいでしょう。
大雨による下水の逆流を防ぐための予防法
最後に、大雨による下水の逆流を防ぐための予防法についてご紹介します。
大雨による下水の逆流を防ぐための予防法
・水のうを設置する
・一度に大量の排水を行うことは避ける
水のうを設置する
大雨が予報されている場合は、事前にトイレや浴室・洗面台などの排水口に水のうを置いておくことで、逆流する汚水をある程度せき止めることができます。
水のうはビニール袋に水を入れるだけで手軽に作れるため、特別な道具を用意しなくても今すぐ実践できる予防策です。
排水口の大きさに合わせて複数の水のうを重ねて置くと、より密閉効果が高まります。
大雨が収まった後は水のうを取り除き、排水口まわりに異常がないかを確認してから通常の使用を再開してください。
一度に大量の排水を行うことは避ける
大雨の最中は下水管がすでに多くの雨水を処理している状態のため、洗濯や入浴・大量の皿洗いなどで一度に多くの排水を流すと逆流を引き起こすリスクが高まります。
大雨が降っている間は水の使用を必要最低限に抑え、排水の量を分散させることで下水管への負担を軽減することができます。
特に洗濯機は一度に大量の水を排水するため、大雨のピーク時間帯を避けて使用することをおすすめします。
天気予報を確認しながら、大雨が予想される時間帯の前後に家事の時間を調整する習慣が予防につながります。
下水が逆流してお困りの方は宮崎水道サービスへ
ここまで、大雨による下水逆流の原因・被害・対処法・予防法についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
- 大雨で下水管が満杯になることで逆流が起き、ゴボゴボ音や水位上昇が前兆のサインとなる
- 逆流した汚水は悪臭・物的損害・感染リスクをもたらすため、迅速な洗浄と除菌が不可欠
- 水のうの設置と大雨時の排水量の抑制が、逆流被害を防ぐための基本的な予防策となる
とはいえ、逆流が繰り返し発生する場合や、建物内部への浸水被害が大きい場合は個人での対応に限界があります。
宮崎水道サービスでは、下水逆流の調査から配管の点検・修理まで迅速に対応しております。
下水の逆流でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

