日々の疲れを癒す場所であるお風呂は、家の中でも特にリラックスできる空間です。
しかし、経年劣化によるカビやひび割れ、冬場の寒さや水はけの悪さなど、使い続けるうちにさまざまな不満を感じるようになることも少なくありません。
そんなときに考えたいのが、お風呂のリフォームです。
お風呂のリフォームは、単に見た目を新しくするだけでなく、使い勝手や断熱性、清掃性など生活の質を大きく向上させる可能性を秘めています。
特に家族構成の変化やライフスタイルの見直しを機に、より快適な浴室を手に入れたいと考える人も多いのではないでしょうか。
ただし、リフォームと一口に言っても、お風呂にはの種類があり、選択する工法によって費用や工期、仕上がりに大きな差が出てきます。
また、タイミングや業者選び、工事中の注意点など、知っておくべきポイントも多岐にわたります。
今回は、リフォーム前に知っておきたい「お風呂の種類」「リフォームの適切な時期」「費用の相場」「注意すべきポイント」について詳しく解説します。
本記事のポイント
・リフォーム前に知っておきたい「お風呂の種類」「リフォームの適切な時期」がわかる
・「費用の相場」「注意すべきポイント」がわかる
初めてリフォームを検討する方でも安心して進められるよう、実用的な情報をお届けします。
お風呂の種類
まずは、お風呂の種類についてご紹介します。
お風呂の種類
1, ユニットバス
2, 在来工法の浴室
①ユニットバス
ユニットバスとは、あらかじめ工場で成型された浴槽・床・壁・天井が一体となったシステムバスのことを指します。
現在の日本の住宅では主流となっており、マンションや新築住宅のほとんどがこのタイプです。
最大の特徴は「施工のしやすさ」と「防水性の高さ」です。
パーツが一体化されているため現場での工期が短く、密閉性が高いため水漏れのリスクも低いのが魅力です。
また、清掃性にも優れており、カビや汚れがたまりにくい素材が使われているのもユニットバスのメリットです。
メーカーごとにデザインやサイズが豊富に揃っており、限られたスペースにも柔軟に対応できる点も支持されている理由の一つです。
さらに、最新のユニットバスは断熱仕様や浴室暖房乾燥機付きなど、高機能化も進んでおり、快適性は年々向上しています。
②在来工法の浴室
在来工法とは、現場で職人が防水処理からタイル貼り、浴槽の設置までを一から手作業で行う伝統的な工法です。
壁材や床材、浴槽のサイズや形状まで自由に選べるため、デザイン性や高級感を求める方に向いています。
特に戸建て住宅で、広い浴室空間を生かしたいという場合に多く採用されてきました。
ただし、在来工法の浴室は設計の自由度が高い反面、工期が長くなりやすく、防水処理の仕方によっては後々水漏れなどのリスクが発生する可能性もあります。
また、ユニットバスに比べると清掃性や保温性に劣る面があるため、こまめなメンテナンスが必要になることもあります。
そのため、断熱材の追加や防水材の強化など、性能面での工夫をすることで快適性を高めることが求められます。
お風呂のリフォームをするタイミング
お風呂のリフォームを検討するタイミングとしては、一般的に使用開始から15〜20年が一つの目安とされています。
この年数が経過すると、浴槽の表面に傷やくすみが目立ち始めたり、タイルの目地にカビが生えやすくなったりと、見た目や清掃性に不満が出てくることが増えます。
見た目には問題がなくても、水漏れの兆候や配管の劣化が進んでいることもあるため、築年数とともに点検をしておくことが大切です。
また、冬場の浴室が極端に寒いと感じるようになったら、それは断熱性能が不足しているサインかもしれません。
ヒートショック対策の一環として、浴室の断熱化を目的としたリフォームを行う家庭も近年増えています。
浴室暖房や床暖房などを取り入れることで、快適性が大きく向上します。
さらに、家族構成の変化やライフスタイルの見直しも、リフォームのタイミングを決める要素となります。
例えば、子どもが成長して一人でお風呂に入るようになった、あるいは高齢の家族と同居を始めたなど、使用者のニーズが変わる場面では、安全性や使いやすさを考慮して、手すりの設置や段差解消といったリフォームが有効です。
お風呂のリフォームの費用相場
お風呂のリフォーム費用は、選ぶ浴室のタイプやリフォームの規模によって大きく異なります。
たとえば、古いユニットバスから新しいユニットバスへの交換であれば、工事も比較的シンプルで、費用は70万円〜120万円程度が相場となります。
標準的な機能であればこの範囲で収まることが多く、工期も3日〜5日ほどで完了します。
一方、在来工法からユニットバスへの変更や、浴室のサイズ変更を伴うリフォームでは、費用が100万円〜150万円以上かかるケースもあります。
床の防水処理や壁・天井の張り替え、窓の断熱施工などが必要となるため、工期も1週間以上かかることが一般的です。
また、オプションで浴室乾燥機やミストサウナ、バリアフリー仕様などを追加する場合は、さらに10万円〜30万円程度の追加費用が発生します。
このように、リフォームの内容によって費用感は大きく異なります。
予算を決める際には、「どのような浴室にしたいか」「現在の浴室にどの程度不満があるか」を整理し、優先順位を明確にすることが大切です。
複数の業者から相見積もりを取ることで、適正価格を把握しながら納得のいくリフォームを進めましょう。
お風呂のリフォーム前に知っておきたい注意点
次に、お風呂のリフォーム前に知っておきたい注意点についてご紹介します。
お風呂のリフォーム前に知っておきたい注意点
1, 現場調査と見積もりを丁寧に行う
2, 工期中の生活に配慮する
3, リフォーム後のメンテナンスも見据える
①現場調査と見積もりを丁寧に行う
リフォームを依頼する際は、必ず現場調査を行ってもらい、正確な見積もりを出してもらうことが重要です。
浴室のサイズや排水の位置、壁や床の材質、給排水設備の状況によって、リフォームにかかる費用や施工方法は大きく異なります。
現地を確認せずに出された見積もりは、後から追加費用が発生するリスクが高く、トラブルのもととなるため注意が必要です。
②工期中の生活に配慮する
お風呂のリフォーム工事中は、数日間浴室が使えなくなります。
その間、入浴はどうするのかという点をあらかじめ考えておく必要があります。
近隣の銭湯や仮設シャワーの設置など、事前に準備しておくと安心です。
家族の人数やライフスタイルによっては、工事期間が負担になることもあるため、できるだけ余裕を持ったスケジュールで計画を立てましょう。
③リフォーム後のメンテナンスも見据える
見た目や設備の新しさに目が行きがちですが、リフォーム後のメンテナンス性も重視すべきポイントです。
掃除のしやすさや、日常的な点検のしやすさを考えておくことで、快適な状態を長く保つことができます。
特にカビが発生しやすい箇所については、防カビ素材を選ぶ、換気設備を整えるなどの工夫をすることで、リフォーム後の負担を軽減できます。
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今回は、お風呂の種類やリフォームのタイミング、費用の相場、そして注意点までを幅広くご紹介しました。
浴室は毎日の疲れを癒す空間であり、快適さや安全性が求められる場所です。
定期的な見直しと適切なタイミングでのリフォームによって、より質の高い生活を実現することが可能になります。
ユニットバスと在来工法の違いを理解したうえで、自分たちの生活スタイルに合ったリフォーム計画を立てることが大切です。
また、費用を抑えるためには、相見積もりを取る、工事をまとめる、補助金制度を活用するといった方法も有効です。
お風呂のリフォームは決して安い投資ではありませんが、その分、暮らしに与える影響も大きなものです。
家族全員が安心して過ごせる浴室空間を手に入れるために、ぜひ今回の情報を参考にしながら、納得のいくリフォームを実現してください。
