
キッチン、浴室、トイレ、洗面所といった「水まわり」は、家の中でも特に使用頻度が高く、汚れや劣化が進みやすい場所です。
水垢やカビ、石鹸カスなどが少しずつ蓄積していき、清掃の手間も増えるため、気づけば大掃除が大変な状態になっていたという方も多いのではないでしょうか。
そんな悩みを解決するために注目されているのが「水まわりのコーティング」です。
コーティングを施すことで、汚れや水垢が付きにくくなり、掃除の手間が大幅に軽減されるだけでなく、住まい全体の美観維持にもつながります。
また、適切に施工することで、リフォームの頻度を減らし、長期的なコスト削減にも貢献できるでしょう。
今回は、水まわりのコーティングとは何か、そのメリット・デメリット、自分で施工する手順、施工時の注意点までを詳しく解説します。
本記事のポイント
・水まわりのコーティングとは何か、そのメリット・デメリットがわかる
・、自分で施工する手順、施工時の注意点がわかる
初めてコーティングにチャレンジする方にもわかりやすくまとめていますので、ぜひ参考にして、清潔で快適な住まいづくりに役立ててください。
水まわりのコーティングとは?
水まわりのコーティングとは、キッチンや浴室、洗面所、トイレなど、水を頻繁に使用する場所の表面に専用のコーティング剤を塗布することで、汚れや水垢、カビなどの付着を防ぐための処理を指します。
表面に薄い保護膜を作ることで、水滴や汚れを弾き、日常的な清掃をぐっと楽にする効果が期待できます。
コーティング剤には、フッ素系、ガラス系、シリコン系などさまざまな種類があり、施工箇所や用途に応じて使い分けるのが一般的です。
たとえば、キッチンのシンクやワークトップには耐久性と撥水性を重視したガラス系コーティング、浴室の壁や床にはカビの発生を抑えるシリコン系コーティングがよく使われます。
コーティングを施すことで、目には見えない細かい凹凸が埋められ、汚れが引っかかりにくくなるため、掃除の負担が軽減されるだけでなく、素材そのものの劣化スピードも抑えることが可能になります。
プロによる施工はもちろん、市販のセルフコーティング剤を使って自分で行うこともできるため、気軽に始められるメンテナンス手段として人気が高まっています。
水まわりのコーティングをするメリット
次に、水まわりのコーティングをするメリットについてご紹介します。
水まわりのコーティングをするメリット
1, 掃除が圧倒的に楽になる
2, 水垢・カビの発生を抑制できる
3, 素材の劣化を防ぎ、美観を維持できる
①掃除が圧倒的に楽になる
水まわりのコーティング最大のメリットは、日常の掃除が非常に楽になる点です。
コーティングによって表面に水や汚れが付きにくくなるため、軽く水拭きするだけで汚れが落ちるようになります。
これにより、従来のようにゴシゴシと力を入れて擦る必要がなくなり、掃除時間や労力を大幅に削減できるでしょう。
②水垢・カビの発生を抑制できる
水まわりの悩みで多い水垢やカビは、放置すると頑固な汚れとなり、除去するのが非常に困難になります。
コーティングを施しておけば、表面に水滴がとどまらずに弾かれるため、乾燥しやすくなり、カビや水垢が発生しにくい環境を作ることが可能です。
特に浴室や洗面所など湿気が多い場所には、大きな効果を発揮します。
③素材の劣化を防ぎ、美観を維持できる
キッチンや浴室のシンク、洗面ボウルなどは、使用とともに小さな傷や汚れが蓄積していきますが、コーティングによって直接的なダメージを防ぐことができます。
結果として、光沢感や清潔感を長期間維持でき、住まい全体の美観アップにもつながるでしょう。
特に賃貸物件や将来的な売却を考えている場合、住宅価値を保つうえでも大きなメリットとなります。
水まわりのコーティングをするデメリット
一方で、水まわりのコーティングをするデメリットもあります。
水まわりのコーティングをするデメリット
1, 施工コストがかかる
2, 効果には寿命がある
①施工コストがかかる
水まわりのコーティングには、当然ながら施工費用がかかります。
自分で施工する場合でも、市販のコーティング剤や必要な道具の購入費用がかかりますし、プロに依頼する場合は数万円から十数万円程度のコストを見込んでおく必要があります。
施工範囲や使用するコーティング剤の種類によって費用は変動するため、事前に見積もりを取って予算計画を立てることが大切です。
②効果には寿命がある
コーティングは一度施工すれば永続的に効果を発揮するものではありません。
使用状況や清掃頻度にもよりますが、一般的には1年から数年で効果が薄れてきます。
表面の撥水性が失われたら再施工が必要になるため、定期的なメンテナンスコストや手間を考慮する必要があります。
コーティングの種類によって耐久年数が異なるため、事前に効果持続期間を確認しておくとよいでしょう。
水まわりのコーティングを自分で行う際の手順
次に、水まわりのコーティングを自分で行う際の手順についてご紹介します。
水まわりのコーティングを自分で行う際の手順
1, 施工箇所をきれいに掃除する
2, マスキングテープで保護する
3, コーティング剤をムラなく塗布する
4, 乾燥・仕上げを行う
①施工箇所をきれいに掃除する
コーティングを始める前に、施工箇所の汚れを徹底的に落とすことが最も重要です。
水垢、カビ、石鹸カス、油汚れなどが残っていると、コーティング剤がうまく定着せず、効果が半減してしまいます。
中性洗剤やカビ取り剤などを使ってしっかり洗浄し、細かい溝や目地部分も念入りにブラシでこすり落としましょう。
最後に水で洗い流し、乾いた布で水分をしっかり拭き取って乾燥させます。
水分が残っているとコーティングの膜が均一に形成されないため、乾燥は必須工程となります。
②マスキングテープで保護する
コーティング剤が付着してほしくない部分(壁紙や家電の金属部分など)は、事前にマスキングテープで保護しておきます。
特にシリコンコーキング部分や電気スイッチなどは、コーティング剤が染み込むと変色したり機能に影響を与えたりする可能性があるため、慎重に養生作業を行いましょう。
マスキング作業を丁寧に行うことで、仕上がりの美しさが格段に向上します。
③コーティング剤をムラなく塗布する
準備が整ったら、コーティング剤を適量取り、スポンジや専用クロスを使って薄く均一に塗り広げます。
力を入れすぎず、やさしく伸ばすように塗布するのがコツです。
厚塗りするとムラになりやすく、仕上がりが悪くなる原因になります。
1回塗布したら、メーカー指定の時間だけ乾燥させることが重要です。
商品によっては複数回重ね塗りを推奨している場合もあるため、使用方法をよく確認して作業を進めましょう。
④乾燥・仕上げを行う
コーティング剤を塗布した後は、十分な乾燥時間を確保する必要があります。
完全硬化までには数時間から24時間程度かかることが一般的です。
乾燥中は施工箇所に触れたり水をかけたりしないよう注意し、空気の流れがある場所ではホコリが付着しないよう配慮することも大切です。
乾燥後、マスキングテープを慎重に剥がして、仕上がりを確認しましょう。
ムラや塗り残しがあれば、必要に応じて部分的に補修塗布を行います。
水まわりのコーティングをする際の注意点
最後に、水まわりのコーティングをする際の注意点についてご紹介します。
水まわりのコーティングをする際の注意点
1, 施工前の下地処理を怠らない
2, 施工環境に注意する
①施工前の下地処理を怠らない
コーティングの成否を左右する最大のポイントは「下地処理」です。
表面に汚れや水分が残っていると、コーティング剤がしっかり密着せず、すぐに剥がれたり効果が薄れてしまう原因になります。
特に水垢や油汚れは目に見えないレベルでも残っていることがあるため、洗剤で念入りに洗浄し、しっかりと乾燥させることが不可欠です。
面倒に感じるかもしれませんが、下地処理にかけた時間と手間が、長期的な効果を左右すると心得ましょう。
②施工環境に注意する
コーティング作業を行う際は、温度や湿度にも注意が必要です。
極端に寒い環境や湿度の高い状態では、コーティング剤の硬化が不安定になり、ムラや乾燥不良を引き起こすことがあります。
可能であれば、室温20〜25度、湿度60%以下の環境で作業するのが理想的です。
また、施工後の乾燥時間中は施工箇所に水がかからないよう十分に注意し、換気をしながらホコリやゴミが付着しないよう管理することも重要です。
水まわりのトラブルは宮崎水道サービスへ
今回は「水まわり コーティング」というテーマで、コーティングの基本知識からメリット・デメリット、自分で施工する手順、施工時の注意点まで詳しく解説しました。
水まわりのコーティングは、普段の掃除の負担を減らし、住まいを美しく長持ちさせるために非常に効果的な方法です。
特にキッチンや浴室、洗面所、トイレといった毎日使用する場所では、汚れや水垢の発生を防ぐだけで、日々の生活の快適さが格段に向上します。
コーティングにはコストやメンテナンスの手間といったデメリットもありますが、それを上回るメリットを得られることも多く、長い目で見れば十分に価値のある選択といえるでしょう。
セルフ施工でも効果を得られますが、より確実な仕上がりを求める場合はプロの施工業者に依頼するのも一つの方法です。
今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひ水まわりコーティングにチャレンジして、清潔で快適な住まいを長く保ってください。